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20代から30代のがん発症率の8割は女性って本当?

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大きな病気といえば、「がん」を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、身近にがんを患った人がいないと、他人事と感じてしまっている方もいるかもしれません。今回は、比較的若い年齢の方々のがんの罹患状況や治療にかかる各種治療費、必要な備えについて紹介します。

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コラムサマリ

この記事は約5分で読めます。

  • AYA世代の中でも30〜39歳のがん罹患率が75%を占め、20代以上では女性の罹患率が8割
  • がん治療では、治療費以外にも生活費や通院費などの負担も大きい
  • 負担が大きいがん治療だからこそ、がん診断された際に保険金が受け取れる、がん保険がおすすめ

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若者世代のがんの特徴

厚生労働省では、15~39歳をAYA(Adolescent and Young Adult:アヤ)世代と名付け、AYA世代のがんについての報告をまとめています。

2016~2017年にAYA世代が罹患したがんの種類は、甲状腺癌、その他の頭頚部癌、気管・気管支癌、肺癌、乳癌、泌尿生殖器癌などの癌腫が約38%と断トツで多く、脳・脊髄腫瘍が約5%、胚細胞性他が約4%、リンパ腫が約3%と続いています。

また、AYA世代の中でも30~39歳のがん罹患率が75%と大きな割合を占めています。20歳以上の男女別でのがんの罹患率を確認すると、約8割を女性が占めています。20歳以上の女性が罹患しやすいがんは、子宮頸癌(子宮頸部上皮内癌)と乳癌(乳房上皮内癌)です。

国立がん研究センターの調査結果を見ると、特に女性にとっては、若くてもがんは遠い存在ではないことをお分かりいただけたのではないでしょうか。

AYA世代のがんの罹患事例:A子さんのケース

AYA世代の女性が癌になった場合のことを想像してみましょう。

地方から上京して会社員として働いていたA子さんは、現在34歳。5年前に結婚し、長男の誕生を機会に退職して専業主婦になりました。その後、長女も生まれて子育てに追われながらも、家事の時短や節約レシピを活用するなど、工夫しながらにぎやかで楽しい毎日を過ごしていました。

ところが、子宮癌検診で再検査となり、子宮頸癌と診断されました。毎年検診を受けていたものの、若いためか進行が早く、子宮摘出手術を受けることとなりました。大きなショックで打ちのめされたのも束の間、入院中に子ども達をどうすればよいのか考えなくてはなりません。

入院は10日から2週間程度かかりますが、働き盛りのご主人は急に長期間の休暇を取ることは難しいのが現実です。A子さんの実家に子ども達を預けることも考えましたが、A子さんのご両親が泊まりに来て面倒を見てくれることとなりました。

  • がん治療の医療費以外にも心身への負担がかかる事態に陥る

癌治療時にかかる医療費は、健康保険を適用することで20~30万円となります。ですが、ご両親の往復の交通費や長期間の宿泊準備費用、入院中の家族の生活費など、治療費以外にも多くの出費がかかりそうです。

A子さんは、退院後もすぐには体力が戻りませんでした。そのため、今までのようにスーパーへ買い物に行けず、少々値段は高いものの、ネットスーパーやデリバリーサービスを使いました。

洗濯が難しい日には宅配クリーニングを利用し、また、どうしても体調が悪い時の受診費用や、通院時に子ども達を預けるための費用もかかりました。

結局、子ども達の将来のための貯金まで取り崩すこととなり、心身共に疲弊しながら生活水準を落とさざるを得なくなりました。

がん治療時に掛かる予想外の費用

がんの治療を進めていくと、治療費以外にも多くの費用が掛かります。前述のA子さんのような生活のための費用もありますが、その他にもさまざまな出費があります。

通院しながらがん治療を受ける場合、放射線治療などの体への負担が大きい治療の帰りは、体調が悪くてタクシーを使わざるを得ないこともあります。また、抗がん剤治療によって毛髪が抜けてしまった場合には、ウィッグも必要になるでしょう。

むくみがひどくなると、今まで履いていた靴も履けなくなって新しい靴が必要になったり、むくみ対策用の下着の購入も必要になったりします。乳癌の場合には、サポート用の専用の下着の購入が必要になることもあります。体調が戻ったとしても、手足のしびれが消えずに今までのような家事ができず、家事代行などのサポートを利用しているという声もあります。

がんによる出費に備えるために

医療の発達により、入院期間は短くなる傾向にありますが、その分抗がん剤、放射線よる通院治療は長期化する場合があります。治療が長期化すると、A子さんのケースのように何かと負担が大きくなりがちです。
そのため、がん保険には医療保険とは異なる特徴があります。

例えば、通常の医療保険は入院や通院の際に保険金が受け取れますが、がん保険は「がん」と診断された段階で一定金額が受け取れる、「がん診断保険金」という補償があります。保険金額は50万円、100万円等から選ぶことができ、万が一の際にも十分に備えられます。もちろん、がん治療による入院、通院、先進医療を使用した治療に対する補償も用意されています。



決して他人事ではないがんだからこそ、がんに罹患した際にせめてお金の心配をしなくてもいいように、がん保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆協力

執筆者名

国分さやか(CFP®)

執筆者プロフィール

募集文書管理番号
07E1-29A1-B20096-202101

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